本よかニュース

            

    

2010 「本はよかバイ」フォーラム 開催!!

日時 平成22年9月23日(木)から9月26日(日)          場所 興南会館                                  主催 NPO法人 本はよかバイ                        フォーラムポスター(PDF版)


       

    

『きみにしか聞こえない』

俗にいうライトノベルズとして出版されている短編集だけど、「これは文学だ」と感じました。世代を超えて共感できる、やさしく切ない物語、三本入り。

ヤングアダルト(YA)は、いま出版界でもっとも活気のあるジャンルで、こうした『珠玉』といえる作品もままあります。マンガ絵の表紙に引いてしまって手をつけないのはもったいないです。(推薦・たつみや章)

乙一著 角川スニーカー文庫 本体476円


       

    

『有頂天家族』

糺ノ森に住む名門・下鴨家の三男・矢三郎は、ふだんは目立たない「腐れ大学生」の姿で外出する。なぜなら彼は狸だから。彼の父は偉大な名士だったが、狸鍋にされて死んだ。

宿敵である夷川一家(狸)や、天狗から神通力を巻き上げた美女(人間)などなどが絡んだ賑々しい化かし合いは、やがて下鴨一家の危機へと突き進む。

カエルに化けて井戸に引きこもっている次男が、わたしのお気に入り(笑) 大人向けユーモア・冒険ファンタジー。  (推薦・たつみや章)

 

森見登美彦著 幻冬舎 本体1500円                         


       

    

『厄除け詩集』

『ハナニアラシノタトエモアルゾ 「サヨナラ」ダケガジンセイダ』というフレーズが、井伏鱒二による漢詩『勧酒』の訳だというのを初めて知った。井伏の軽妙洒脱な訳で、これまた初めて、漢詩人たちの人間味を親しいものに感じた。けだし名訳である。

 井伏鱒二の作品は『山椒魚』しか知らないという方におススメ。岩波文庫にも『井伏鱒二詩集』があります。(推薦・たつみや章)

                     

 井伏鱒二作 講談社文芸文庫 税込み987円      


       

    

『幽霊人命救助隊』

天国行きの条件として、自殺志願者100人の命を救えと神から命じられた、高岡裕一(享年十九)ほか四名の自殺した幽霊たち。四十九日間と期限を切られた試練をクリアすることができるのか!

 年間自殺者が3万人を超える、現代人の心の病巣に次々と直面しつつ頑張る、幽霊4人の「怒涛の救助作戦」は、一本芯の通った傑作エンターテイメントだ。

(推薦・たつみや章)

 

 

  

高野和明著 文春文庫 本体686円 


       

    

発達障害の子どもたち

もともと杉山先生のアスペルガー症候群についての本や論文を読んで、とても理解しやすいと思っていたのですが、今回のこの新書は、発達障害全体の集大成という感じで、内容も大変共感できました。

子ども時代だけでなく、その子どもが大人になってからどうかというところまで診ているので、的確なアドバイスがかけるとのだと思います。

“目からウロコ”というところが多く、教師や小児科医はもちろんのこと、なるべく沢山の人に読んでほしい本でした~。(推薦・やまのうち)

 

杉山登志郎著 講談社現代新書 本体720円

                        


       

    

オススメ書籍を追加しました

『伯爵と妖精』シリーズ(既刊14冊)
『十二歳からの読書案内 海外作品』
『十二歳からの読書案内』
『びりっかすの神さま』
『生物と無生物のあいだ』
『妖怪アパートの幽雅な日常』(現在9巻まで発行)


       

    

『伯爵と妖精』シリーズ(既刊14冊)


十七歳のリディア・カールトンは、妖精が見える。家の前に掲げた「フェアリー・ドクター」の看板は、町の人々の失笑を買うばかりなのだけれど……リディアを雇いたいという人物があらわれた。それも誘拐してまで! 伯爵と名乗る美青年エドガーの正体は?
 昔なら少女小説、いまはライトノベルズと呼ばれる作品だが、これがなかなかに骨太なミステリーに仕上がっている。第一巻『あいつは優雅な大悪党』でハマッた。続きを買いに行かなきゃ。 (たつみや)

谷瑞江 作
集英社コバルト文庫 各巻500円~560円(税込み)


       

    

『十二歳からの読書案内 海外作品』


ヤングアダルト(中高生)向けの読書案内の、海外作品編。
 十代で出会う本は、『誰にも言えない悩み』に応えてくれる……世界各国で若者たちが愛読しているロングセラーの名作100選。
 監修者はまえがきで、「いまの日本、若者も年輩者もみんな目が内側に向いていて、日本しか見なくなってきている」と嘆き、「世界は広い。そして世界の想像力は驚くほどの可能性と意外性に満ちているし、なにより楽しい。ぜひぜひそれを味わってほしい」と語る。
私も同感だ。 (たつみや)
金原瑞人 監修
すばる舎 発行 1500円(税別)


       

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