いまどきの子どもは本を読まない……と心配され始めてから、すでに40年。
いまでは大人の活字離れも社会現象として認知され、『子どもの読書推進法』や『活字文化振興法』の制定などに国の危機感が示されるまでになりました。
読書は、古今東西の知性に触れて、現代人としての教養を培い、人生を豊かにする営みです。
また読書によって多くの知識を得ることは、その人の視野を広げ、多くの選択肢を与えて、生きる力を高めることにもつながります。
しかし一方で読書は、幼少期から「本を読む」ことに親しんでおかないと、なかなかハードルの高い文化活動でもあります。
読書はむずかしい、面倒だと感じて本を手に取ろうとしない『読まず嫌い』の人たちの増加が、現在の活字離れの一因です。
当NPOは、読書のすばらしさ有益さを身をもって知る本の虫たちが、そうした読まず嫌いの人たちに向けて、本に親しみを持っていただけるよう働きかけることを目的として設立されました。
読書は、知識や教養の獲得を通じて、その人の精神性を高めますが、心の成長というのは、人格が形成される思春期や青年期に限ったことではありません。
人間には、学ぶことで一生成長し続けられる可能性があります。
また地方の時代に求められる『地域力』は、まずもって地域に暮らす一人ひとりが、自分の能力をいかんなく高める力を持つことから始まります。
そこで私たちは、子どもたちへの働きかけだけではなく、広く県民を対象とした読書推進活動をくり広げてまいります。
熊本県は、公共図書館の設置率や書店数で全国に後れを取るなど、読書環境に恵まれない現状にあります。
そうした状況を変えていく試みも視野に入れて、できるところからあの手この手の活動をやっていきたい。
なにとぞご賛同とご支援をお願い申し上げます。
NPO法人 本はよかバイ
理事長 廣瀬賜代(たつみや章)